【MDPIとは】
1996年にスイス・バーゼルで研究者により創設された MDPI (Multidisciplinary Digital Publishing Institute) は、460誌以上の査読付きジャーナルを刊行する世界最大級のオープンアクセス(OA)学術出版社です。医学・生命科学から工学・社会科学まで幅広い分野で、年間約23.8万報の論文を出版しています(2024年実績)。2025年6月25日に発表されたJournal Citation Reports (JCR)のインパクトファクター2025において、MDPIの298誌が掲載されました。
【OA化で大学図書館が求められる役割】
ジャーナル購読料の高騰に加え、内閣府「競争的研究費による論文の即時オープンアクセス基本方針」(2024年2月策定)により、2025年度から新規公募された競争的研究費で得た成果論文は機関リポジトリ(IR)等へ即時公開することが義務化されます。
これにより大学図書館は、従来の購読料の管理に加えて、論文掲載料(APC)の予算確保や運用を行うことも求められます。
大学図書館に求められること
1. APC予算の策定と部局間配分
2. 投稿・支払い状況の把握とレポーティング
3. IR登録支援(出版社版 PDF/メタデータの即時登録)
4. OAポリシーの学内啓発(ガイドライン整備・研修実施)
5. コストとインパクトの最適化(購読モデルと発表支援モデルの両立)
【IOAPがサポートできること】
APC割引プログラム「機関オープンアクセスプログラム(IOAP)」は、このような課題の解決を支援します。
1. APC予算の圧縮……IOAP契約でAPCを一律10%割引、他割引と併用可能
2. 投稿・費用の可視化……ダッシュボードで投稿件数や支払額を集計でき、報告書の作成を効率化
3. IR登録の自動化……SWORD 1.3プロトコルによる自動入稿で、MDPIジャーナルに採択された論文のPDFとメタデータをIRへ即時登録
4.エンバーゴなし、再フォーマット不要……CC BYライセンスにより出版社版PDFをそのままIRに公開可
※CC BYライセンスとは、クリエイティブコモンズの中で最も自由度の高いライセンス。原著者のクレジットを表示すれば、営利目的を含む二次利用が可能です。
【IOAPの導入実績】
IOAPは、現在920(国内42)の大学・機関様にご利用いただいております(2025年6月現在)。2024年12月には、ドイツ医学中央図書館(ZB MED)との間で2年契約を締結。100以上のドイツの大学や研究機関がIOAPを導入しています。IOAPは参加費無料、割引適用論文数の制限なしという柔軟なプログラムで、貴大学の研究力向上をサポートします。
【お問合せ】
是非、ブースへお立ち寄りください。後日、プログラムの詳細説明から導入サポートまで、日本支社のスタッフが直接ご訪問またはオンラインで丁寧にご案内することも可能です。お気軽にお問い合わせくださいませ。