横浜市立大学図書館の学生ボランティア、 通称「学生LS」です!

 

横浜市立大学 学生LS

学術情報センター今昔

横浜市立大学・金沢八景キャンパスの図書館、学術情報センターの年代を通した変化を、そこで活動する学生ライブラリスタッフ(通称:学生LS)がご紹介します。

 

1. 学生LSとは

 

 学生LSは、学生の視点から学術情報センターをより使いやすく親しみのある場所にするため活動しているボランティア団体です。

 大学の図書館は卒業論文やレポート作成、研究や授業の内容の理解を深めるために大変役に立つものではありますが、参考文献の探し方や資料の配架場所がわからずに困っている学生も少なくありません。そこで私たちは同じ学生の目線を活かした企画展示やレポート作成のサポート、図書館利用に関する支援などを行っています。

 

2. 学術情報センター今昔

 

 これまで図書館総合展では毎年の活動報告を中心に行っていましたが、横浜市立大学の創立100周年も近づいてきているということで本年は趣向を変え、私たちの活動する学術情報センターの歴史に着目して記事を執筆しました。

 この数十年の間に学術情報センターではどのような変化があったのか、①学術情報センター内のレイアウト、②資料の探し方、③貴重資料、④アフターコロナの4つの観点から紐解いていきます。

 

 

①学術情報センター内のレイアウト

 

 「横浜市立大学周年史デジタルアーカイブ」(後述)で学術情報センターについて調べてみると、1980年代に撮られた写真が数点見つかりました。2023年現在と比較すると、閲覧席が一部書架になるなど配置は大きく変わっているものの、同じ机を使い続けていることなど意外な気付きがありました。

 

Document

 

●横浜市立大学周年史デジタルアーカイブとは

 

 2028年に創立100周年を迎える横浜市立大学では、創立100周年事業の一環として2022年11月より「横浜市立大学周年史デジタルアーカイブ」を一般公開しています。横浜市立大学(以下市大)の歴史がわかる資料がそろっています。

 特に学術情報課が発行する『百年史制作よもやま話 みらいにつなぐ市大の歴史』では市大の歴史を楽しみながら知ることができます。Vol.1では国立・市立・私立の3大学による「横浜大学」争奪戦、Vol.2では隣接する工場の爆発事故などの「思わず誰かに話したくなるような」エピソードが満載です。

 

 

②資料の探し方

 

 1980年代に撮影された写真には、小さな引き出しのついた棚が写っていました。

 目録カードからOPACへ。館内の資料からその変化を探りました。

 

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③貴重資料

 

 横浜市立大学学術情報センターは、横浜市立大学の教員であった鮎沢信太朗や三枝博音らの古地図や古典籍などの蔵書を貴重資料として所蔵しています。しかし、かつてはそれらの資料を誰もが気軽に閲覧できるものではなく、博物館等での現物の展示でない限り見ることができる機会はありませんでした。

 そんななか『新たな事実や解釈の発見につなげるため、広く一般に公開する』ことを目的としたプロジェクトとして、貴重資料の一部である古地図のデータベース化が行われました。そのため現在は歴史的・文化的に貴重であるとされている資料を「すぐに」「誰でも」「気軽に」インターネットから見ることができ、研究資料としても利用することができるようになっています。

 

地球万国一覧之図

 

 

④アフターコロナ

 

 ここまで歴史の中で学術情報センターのサービスがどのように変化してきたか見てきましたが、2020年以降はコロナ禍でハード、ソフトの両面から多くの変化がありました。

 2023年現在、横浜市立大学では授業が原則対面となり、学術情報センターにも多くの学生や市民利用者が戻ってきました。入館者数を参照すると、2019 年は約 25 万人で、コロナ禍に突入してからは 2020 年に約2 万人、2021 年が約 7.5 万人と激減しましたが、2022 年には約 10 万人にまで回復しています。一時利用を見合わせていたグループ学習室の再開などとも合わせ、コロナ以前の姿を取り戻しつつあると学生LSの活動をしている中でも感じます。

 その一方で、コロナ禍で導入されたLINEでのレファレンスサービスが今も活用されているなど、新たな変化もあります。来館せずとも気軽に利用できるサービスがあることなど、これからも学生の目線で伝えていきたいと思います。

 

 

3.おわりに

 

 上記のように、コロナ禍が落ち着いた現在、学生だけでなく市民にも学術情報センターの利用は広がっています。このような現状を受け、学生LSもさまざまな活動を行っています。

 例えば、7月に『少年LS』という広報誌を発行しました。今作は新入生の利用・学修の助けになれるよう、学術情報センターの設備や学生LSの紹介を掲載しましたが、今後も学生の助けとなれるような情報を発信予定です。

 また、11月4日(土)に学術情報センターで開催される「かなざわ大人のライブラリーツアー2023」では、学生LSが館内をご案内する予定です。こちらは横浜市内の図書館と連動した企画で、会社史や地方史等のコレクションを保管する書庫など、 学術情報センターが持つ魅力を体験することができます(横浜市金沢図書館の窓⼝もしくは電話でのお申込みが必要です)。

 他にも、11月4日(土)および5日(日)には、横浜市立大学の文化祭「浜大祭」の開催に伴い、学術情報センターを利用した謎解きゲームのイベントを開催する予定です(ご来場いただければどなたでもご参加いただけます)。

この機会にぜひ、学術情報センターに触れてみてください!

 

 

学術情報センターHP:横浜市立大学 学術情報センター 
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横浜市立大学周年史デジタルアーカイブ:横浜市立大学周年史デジタルアーカイブ
古地図データベース:横浜市立大学所蔵の古地図データベース 

 

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました!

 

対象
どなたでも
大学図書館関係者
学生スタッフ
イベントの有無
無し