100年を生きのびた図書 1923⇔2023
東京大学「文化資源としての書物」を履修する学生(文化資源学研究室)によるポスター発表です。震災後におこなわれた復興図書館展を調べ、東京大学に寄贈された図書を探索しています。さらに2023年度は、寄贈本がどのように100年を生きのびてきたのか、戦時中の図書疎開について調査しました。
「100年を生きのびた図書 ー震災復興と図書疎開」
1923年におきた関東大震災によって、東京大学附属図書館(当時は東京帝国大学)は建物と蔵書を焼失しました。震災後、世界各国から寄贈本が届き、図書館は復興をとげました。2023年に開かれている「図書館総合展」も、一世紀たってから復元しようとすると、記録が残っていないことに気がつくかもしれません。私たち「文化資源としての書物」を履修する学生は、図書館中央の「大階段」を上り下りしながら、100年を生きのびてきた図書について考えました。ポスターは、ウェブサイトで閲覧できるようにまとめました。
震災から一世紀がたったいまも、寄贈本は大切に保管されています。本をひらくと、はるばる海をわたり、図書館にたどりついた痕跡が残っています。戦時中は空襲をさけるため、図書館員の尽力によって山梨県へ図書疎開がおこなわれました。私たち「文化資源としての書物」履修生は、震災と戦禍をのりこえてきた図書館の歴史がひきつがれることを願っています。
関連イベント
10月24日および25日は、図書館総合展会場(パシフィコ横浜)で3冊の選書を展示しています。10月26日から11月15日まで、オンラインポスターを「震災復興」「図書疎開」の順番で公開いたします。昨年発表した「タイムトラベルー90年前の復興図書館展」は英語ポスターをつくりました。ご来訪お待ちしております。
東京大学「文化資源としての書物」履修生一同 (担当教員:文化資源学研究室 野村)