「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本」とは、埼玉県内の高校に勤める学校司書(私学の専任司書教諭を含む)が、過去1年間に出版された本の中から、高校生に読んでほしい本を投票する企画です。
「イチオシ本2023」で14周年を迎えます。
イチオシ本のYouTubeチャンネルでは、イチオシ本2022をはじめとした過去のイチオシ本発表動画をご覧いただけます。
最新情報は、公式ホームページやX(旧Twitter)アカウントをご覧ください。
動画:イチオシ本2022 発表
今年の図書館総合展では、過去皆様からお問い合わせの多かった、イチオシ本の運営方法についてご紹介します。
埼玉県では、1974年以来、すべての高校(盲学校以外の特別支援学校を除く)に専任・専門・正規の形で司書職の学校司書が配置されています。
しかし2000年から埼玉県の司書採用試験は中断され、欠員は臨時的任用者によって補充される状況が続きました。
そこで、2011年以降3年に渡り、「埼玉県高校図書館フェスティバル」というイベントを企画し、県民の皆さんに、学校司書の必要性と「人」のいる高校図書館の楽しさを感じてもらうための取り組みを行いました。「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本」は、このイベントの企画の1つとして、始まりました。
県の採用試験が2012年に再開され、2013年に新人の司書を迎えたことから、フェスティバル自体は2013年をファイナルとしていったん区切りをつけましたが、「イチオシ本」については、「学校司書の仕事や高校図書館の楽しさを伝えたい!」という熱い想いで、有志の司書が手弁当で企画を続けています。
イチオシ本の運営について年間スケジュールで見るとこんな感じです!
パンフレット・POPセットを頒布した県内の高校司書や県外の方からのカンパと、イチオシ本を応援してくださる方々からの寄付で運営しています。
応援してくださるたくさんの方々にイチオシ本は支えられています。
選考基準・投票対象 | 前年の11月から該当年の10月までに出版された本の中で「高校生におすすめしたい」と思ったもの(マンガや文庫書き下ろしも可) |
傾向や特徴 | 文芸書だけでなく、図鑑やノンフィクションなど、バラエティーに飛んだラインナップ。授業で使える図書館づくりを目指してきた伝統が反映されている。 |
選考方法 |
埼玉県内の高校に勤める学校司書(私学の専任司書教諭を含む)に、1人3冊まで投票してもらい、総得票ポイントの高い順に上位10冊までを「イチオシ本」としています。 |
第1回 |
『世界で一番美しい元素図鑑The Elements』 セオドア・グレイ/創元社 |
第2回 |
『舟を編む』 三浦しをん/光文社 |
第3回 |
『楽園のカンヴァス』 原田マハ/新潮社 |
第4回 |
『島はぼくらと』 辻村深月/講談社 |
第5回 |
『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』 佐々涼子/早川書房 |
第6回2015(H27) |
『君の膵臓をたべたい』 住野よる/双葉社 |
第7回 |
『翻訳できない世界のことば』 |
第8回2017(H29) |
『かがみの孤城』 辻村深月/ポプラ社 |
第9回2018(H30) |
『リアルサイズ古生物図鑑 古生代編』 土屋健/技術評論社 |
第10回2019(R1) |
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 |
第11回2020(R2) |
『雲を紡ぐ』 伊吹有喜/文藝春秋 |
第12回 |
『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』 |
第13回 |
『JK、インドで常識ぶっ壊される』 |
協賛企業
- 埼玉福祉会様 パンフレットのデザイン・印刷
- ソフテック様 サイトのサーバ提供、構築、サイト移行など
後援団体
- 埼玉県高等学校図書館研究会 イチオシ本への投票、運営のお手伝い
イチオシ本2022では、書店52店舗(分店含む)、公共図書館67館(分館含む)にフェア開催の協力をしていただきました!
詳しくはイチオシ本ホームページのフェアページをご覧ください。
また、例年「OKGAWAhonプラス+」(「桶川マイン」内)にて、トークショー、対談、展示などのイチオシ本のPRイベントを開催しています、
一般のお客様に向け、高校司書の活動を知っていただく機会にもなっています。
2023年8月には12年ぶりに埼玉県で、関東地区学校図書館研究大会が開催されました。
初日には、イチオシ本のブースも設置され、県内外問わず多くの参加者の方々にイチオシ本を手に取ってもらえました。
12月10日には、埼玉県桶川市で開催される「図書館と県民のつどい埼玉2023」に参加予定です。
当実行委員会以外にも多くの団体が参加し、様々な企画が開催されます。
久しぶりの現地開催となりますので、お時間の合う方はぜひ足をお運びください。
埼玉県高校図書館フェスティバル実行委員会は、これからも「図書館でもっと楽しむ!」を合言葉に、高校図書館の楽しさを発信していきますので、ぜひ応援のほど、よろしくお願いします!