後日、アーカイブ動画を公開予定です。
よろしければfacebookページもぜひご覧ください。
home made face projectとは?
本2020年4月15日よりはじまった紙きれによる「かお」づくり、およびその動画配信です。
わたしたち国際事業部は、COVID-19の影響により海外へ渡航できず、4月の開館に向けミャンマー国立図書館(ヤンゴン)の一室に準備していたギャラリー Intersection60*の開設を延期することになりました。オンライン(バーチャル)で、プレ・オープン・イベントをひらけないか? わたしたちは、はなしあいをもちました。
わたしたちになにができるか?そう考えることは、まずわたしになにができるか、と考えることでした。緊急事態宣言下の東京の自宅で、できることとは?ミャンマーのひとたち、また日本の図書館を利用するひとたち、子どもたちにむけて、どんなことができるでしょう。あたらしく、やわらかく、つづけられ、この部屋から届けられるものとは?
そのような思いの果て、わたしは、寝食する広くない自宅にセットを組み、スタジオ*と呼び、撮影、編集、「かお」づくりの投稿をはじめました。手さぐりの、手づくりの、はじめてのオンライン・コンテンツでした。まいにち投稿をつづけ、10月31日には第200回をむかえます。
ミャンマー国立図書館(ヤンゴン)の児童サービス担当職員に紹介する機会があり、やがてかれらによってミャンマー版がつくられ、ミャンマー国立図書館(ヤンゴン)公式facebookページから発信されました。また、8月29日(土)に江戸川区立篠崎子ども図書館のじっさいの工作会として「かお かお どんなかお?」がひらかれるなど、部屋のなかではじめた取り組みは、すこしずつ(でも実のある)ひろがりをもちました。
ミャンマーの図書館員や東京の図書館スタッフ、動画を視聴したかたよりメールに添付され届けられた「かお」は約80作品にのぼります。
その春、ステイトメント*に、あつめた「かお」の本をつくりたい、とわたしは書いています。しかし、いまのところ、この企画をどのように閉じる(綴じる)べきか、アイデアはまとまっていません(募集中)。まだ収束しないこのコロナの時代に生まれた「かお」づくりを、もうしばらくつづけるつもりです。
今回は、スタジオ(自宅)の作業風景を30分間生放送します。とくべつなスピーチなどはありません。あなたは、ただのぞきみます。あなたは、たたのぞきみます。おたのしみに。
- *付録-1 ステイトメント(2020年4月)
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さあ、そばにある紙きれをちぎって、きって、くっつけて、あなただけのかおをつくろう。
わたしたちは、ミャンマー・ヤンゴンにオープンするスペース Intersection60のプレ・オープン・イベントとして、『ホーム・メイド・フェイス・プロジェクト』をたちあげます。
東京につくったひと部屋のスタジオ(Intersection60 virtual)から、まいにちひとつずつ、紙きれをつかって「かお」をつくる動画を配信します。どんなものが生まれるか、いくつのものが生まれるか、わたしたちにもわかりません。どんなことがおこるんだろう?
そばにあるものを材料にして、子どもにも、おとなにも、だれにでも、つくることができる「かお」です。みなさんも、みなさんの部屋でつくってみてください。そして、わたしたちや、ほかのみなさんへもみせてください。
このさき、わたしたちの暮らしがおだやかさを取りもどしたとき、つくった「かお」をまとめて、ひとつの本にしたいとかんがえています。そこには、わたしたちのものだけでなく、日本、ミャンマー、あるいはせかいじゅうのひとの作品をおさめたいと、そんなふうに夢みています。
わたしたちの「かお」が、あなたをたのしませますように。そして、あなたが「かお」をつくる時間が、あなたの生活をいろどりますように。ささやかにでも。
- *付録-2 なぜ「かお」をつくるのか?(2020年5月)
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「かお」は、わたしたち人間にとって身近で、だれにでも思いうかべることができるものです。
「かお」づくりは、言葉による説明をほとんど必要とせず、暮らしている国や地域、年齢をかぎることなく、紙きれなどそばにあるものを素材にして、家のなかでそれぞれがつくりたのしむことができます。そのようにかんがえ、わたしはつくりはじめました。
手にとったときには何のようにもみえない紙片に、目、口にあたる3つの紙きれをはりつけたとたん、「かお」が生まれます。それは、まぎれもない「かお」です。ここにしかなく、同じようにつくりなおすことはできません。
プリミティブ(原始的)で、たいへんたんじゅんであり、また、自由で、奥ゆきのあるあそびだと感じています。
おもしろい作品、味わいのある作品のために、技術はあまり影響しないようです。たとえば、おとなが工夫をこらしてつくったものより、3歳の子どもがつくったものが「いいかお」だということもおおくあるでしょう。 - Intersection60
- 図書館流通センターによりミャンマー国立図書館(ヤンゴン)内にオープン予定のギャラリー。さまざまな文化の交差点となるスペースにすること、また、60平米の一室であることから、Intersection60と名づけられた。
- スタジオ
- スタジオの呼称について。 オンライン・コンテンツの発信が、ギャラリー Intersection60のバーチャル・プレ・オープン・イベントという建てつけであったことから「Intersection60 virtual studio」や、所在地から「North Tokyo Studio」、規模から「Intersection10」など、さまざまな呼びかたが用意されたが、使用者の名をとり「kashiwabara studio」と呼ばれることがおおい。というか、呼ばれることはすくない。