図書館にリンクワーカーがいたらいいな!
社会的処方、そしてリンクワーカーという言葉をご存知でしょうか?
イギリス発祥のもので、元々は医療機関から患者に対して「薬」ではなく「人のつながり」を処方するというものでした。地域の孤立を解消することが、人が健康に生き生きと生きられる要素の一つではないかという考えに基づいた仕組みです。そして、この仕組みのハブになるのが医療と地域をつなぐリンクワーカーです。
現在は、日本でもその取組みが広がっており、リンクワーカーとして地域で活躍する方も徐々に増えてきました。
一方図書館も、段々と地域をつなぐハブとしての役割が求められつつあると思います。図書館には日々多様な方が来られ、情報を手渡しするのが使命です。対応の中で「福祉」や「地域」の専門家がそばにいたらより具体な情報提供・課題解決に取り組めるのでは・・・と思ったことはありませんか?そう、それはつまり、図書館にリンクワーカーが居たら!ということです。
今回のスピーカーズコーナーでは、フロア内に相談窓口がある図書館、神奈川県立地球市民かながわプラザの司書・外国人教育相談コーディネーターからその実践例をお話しします。また、ブックコミュニケーターとして地域に「本のある場」を作り始めた“本のとまり木” が、本を軸として地域の人と人とを繋いできた様子を報告します。
登壇者
◾️石井裕子(いしいゆうこ)
ブックコミュニケーター、「本のとまり木」主宰。図書館司書、神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)情報フォーラム・映像ライブラリー担当。大学卒業後、広告会社勤務時代に「情報を一人ひとりに手渡ししたい」と思い、図書館員に。現在は図書館勤務のほか、みんとしょ「ラムリア」運営メンバー・団地のライブラリー管理人など横浜市内の「本のある場」に日替わりで出没している。
◾️加藤佳代(かとうかよ)
神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)外国人教育相談コーディネーター。図書館の多文化サービスに関心がある。むすびめの会(図書館と多様な文化・言語的背景をもつ人々をむすぶ会)企画委員。共著として『図書館員のための「やさしい日本語」』(日本図書館協会、2023)、取材コーディネートを担当したものとして『同級生は外国人!?多文化共生を考えよう』全3巻(松島恵利子編著、汐文社、2018)がある。
石井裕子:
本のとまり木 ブックコミュニケーター / 神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)司書
加藤佳代:
神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)外国人教育相談コーディネーター